姓名判断の虎の舞は、五格剖象方を基本とし、姓名の根幹である「天・人・地」三才を重視する姓名判断サイトです。

三才【金・金・金】を凶から小吉へ変更~その理由と根拠について解説します

これまで当サイトでは、三才配置占いの始祖である熊崎式にならい、【金・金・金】および金が重なる配置を凶と判断・記載してきましたが、最近変更したことをお知らせ致します。

まずその理由と経緯につきましては、長年の姓名研究にあたり、金が重なる配置が必ずしも『凶』とはならないことを確信したためです。今回はその点の解説、および有名人の姓名を用いて実例解説したいと思います。

熊崎式の解説と反論

熊崎式姓名判断を築いた熊﨑健翁氏の【姓名の神秘】という本には、基礎運(人格と地格の関係)および成功運(天格と人格の関係)が以下のように書かれています。

成功運:金と金の関係

『過剛、偏狭、不和不測の災禍あり夫妻争論を醸し不幸に泣くことあり遭難病厄多し』

基礎運:金と金の関係

『堅剛に過ぎて避難、遭難不和孤独に陥る、天格七または八の場合特に健康を害し災厄甚だし』

上記において、これまで沢山の金が重なる姓名および人物を確認してきた結果、たしかに堅剛・剛毅に過ぎる・自我が強い・争論を起こしやすいという点はつくづく感じているところですが、『健康を害し災厄甚だし』『遭難病厄多し』の2点については、人によってあらわれ方が様々でした。

つまり、金が重なる配置で健康を害している人もいれば、健康長寿な方もおり、少なくとも健康運については必ずしも上記の記述は当てはまらない、ということを確認したのです。この点については後ほど先天運の項目で解説致しますが、やはり先天運との関係において、金が忌神であるか?過剰ではないか?という点が健康運を大きく分けるようです。

ちなみに私の祖母が【金・金・金】の配置なのですが、現在も存命で90を超えております。たださすがに現在は様々な点で心身の不調があるものの、これまで大病というものは全然なく、『遭難病厄多し』ということは当てはまらないのです。そして祖母の先天運においては、金が喜神でした。とはいえ、やはり金の剛毅な面が強く出ていることはたしかで、気が大変強く、お弟子さんからは大変恐れられていたようです(祖母はある分野で先生をしていました)。

しかし気質の点でも、先天的様相によって気質の出方には大きな違いがあります。たとえば【金・金・金】の姓名でも先天的に金が喜神であったり、金が著しく弱い場合は、性質の面でも自我過剰という感じはあまりなく、慕われている方もいます。対して、先天的に金が過剰にある場合は、それに加えて姓名の金のエネルギーも加わるため、文字通り『堅剛に過ぎて避難、遭難不和孤独に陥る』ということを確認しております。

また元々【金】は最も剛にて心身壮健とされている五行でもあります。そのような金が重なると、かえって健康を害してしまうという理屈もややおかしいところがあります。もちろん気質の点では、剛毅な金が重なることで、剛毅に過ぎる、という解説は正しいと思います。

これらのことから、金の気質による凶的暗示をやや加味しつつも、健康運におけるマイナス点はそれほどないと考え、小吉としたものであります。また他の【金・金】となる三才についても、順次運勢・解説を変更していく予定です。

【金・金・金】は先天的に特に金が必要な場合は吉となる

上記のタイトルどおり、【金・金・金】は先天的に特に金が必要な場合は喜となると考えていますが、実例なしには信じられない方もいるかもしれませんので、以下に3人の実名を挙げたいと思います。

女優・浅丘ルリ子さん
芸名ですが三才【金・金・金】となっています。浅丘さんは大変厳しいことで知られており金の剛毅さが良く出ていますが、先天運との関係は日干・丙火の身強で金が喜神の財に当たるため財運非常に旺盛となる好バランスです。したがって「浅丘ルリ子」という芸名がなければここまでの成功はないとも言えるのです。84歳没。
女優・相武紗季さん
相武さんは三才【金・金・金】で四大運に吉数をもちます。先天的には日干も庚金ですので相当強い気質だと思いますが、正官格の身弱で喜神が土・金のためこの姓名が喜となり健康運も強いのです。ただし配合としてはもう少し土が多い方が吉です。
ボディビルダー・山本義徳さん
金が司る筋肉を沢山もつ山本さんも三才が【金・金・金】です。四大運には凶数もありますがフィットネスや健康に関する発信をしていて自身も健康とのこと。先天的には日干・己土の身弱で金は食傷の閑神となっています。理想的な三才ではありませんが官(木)が旺じる生まれのため金を用いることは吉。ただし金が食傷なので大運に強い金旺運が巡ると少し精神・健康等に問題が出そうです。

このように、【金・金・金】であっても喜となる命運もあるということが分かっていただけたでしょうか?しかし最後の例は少し違います。無差別殺人を犯した宅間守の姓名です。

犯罪者・宅間守
【宅間守】という姓名は四大運全て吉数、三才は【金・金・金】です。先天的には日干・庚の身弱(相武さんと同じ)でありながらもなぜ悪いのかと言うと、宅間の場合は食傷が大過しているからです。宅間の生まれは昼頃と言われており、そうなると時干にも壬か癸が来ることになり食傷大過、格局はおそらく従児格に分類され、金はそもそも忌神です。しかし宅間の場合は金が忌神であることが主要な問題なのではなく、食傷が大過していることが問題なのです。なぜなら食傷が大過する場合は、比劫(金)が食傷を生じてしまいさらに食傷が強まるからです。そして比劫と食傷の両方が大過すると、非常に衝動的かつ暴力的で手に負えない人物となることがあるため注意が必要なのです。これに金の剛毅さも加担し、その性質を悪い方へ影響せしめたと言えるでしょう。それを裏付けるように、宅間が犯罪に手を染め始めた頃の大運は【辛(金)酉(金)】、最も犯罪を犯していた頃の大運が【庚(金)申(金・水)】です。もちろんこれは先天的な問題のみではなく、両親の躾や周囲の環境等もあったこととは思いますが、姓名が気質に与える影響は非常に大きいのです。そしてこのような先天運の場合、三才は【金・土・火】とするのが良く、そうすると気質も大きく変わって穏和となります。

当サイトの解説文について

最後になりますが、当サイトの自動鑑定ページの解説分について、一部まだ変更されていない箇所があることを伝えておきます。今回の【金・金】に関する解説だけではなく、吉数・凶数が健康に悪影響を及ぼす、などの古い記述が残っており、ユーザーの皆様を混乱させてしまう可能性があることは認識しております。

これについてはなるべく早く対応したいのですが、三才の種類や文章の量がなかなか多く(自分で書いたのですが)一度には変更できないでいます。また命名・改名のご依頼対応や別の仕事等でなかなか時間を割けない事情もあり、少しずつ修正していきますので、何卒ご理解をお願い致します。