姓名構造から見る病原となりやすい五行と部位【金】の編
このシリーズの第四回目は「金」の五行です。今回も金の病に罹りやすい姓名の実例を見ていきます。
早速金の五行が象徴する部位について見ていきましょう。
金の五行について
金の五行は呼吸器系や大腸などを象徴する五行です。このため先天運において金の五行がアンバランスとなったり、姓名において金が強く相剋するなどの場合は、呼吸器系の病気や大腸がんなどの「金の病」に罹りやすいと言えるでしょう。
金の五行が象徴する主な身体部位 |
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呼吸器系、大腸、小腸、咽頭、肺、歯、鼻、足腰、皮膚 |
金が示す部位には以上のものがあります。このため呼吸器系の病気や大腸がん、肺がん、肌荒れ、足腰の怪我や病気、虫歯などといったものはすべて金の病に含まれるものです。
それではこれまでと同じではありますが、先天運や姓名において金の五行がどのような状態の時に病気を発しやすいのか?について挙げていきます。
- 三才や人格・外格関係において、金が隣り合う格と相剋する場合
- 先天運において、金がアンバランス(強すぎるか弱すぎる)となる場合
- 先天運においても金が忌神であり、なおかつ三才が【金・金・金】など金が強い
このようになっていますが、今回は姓名を中心に見ていきたいと思います。それでは早速実例を見ていきましょう。
肺がんで死亡した峰岸徹さんの例
峰岸徹さんの最後について、ウィキペディアには以下のように書かれています。
2008年4月、元々悩みの種であった椎間板ヘルニアから来る腰痛の症状が悪化した事を理由として6月に出演が決まっていた舞台公演からの降板を発表していた。実際には3月に腰痛の手術準備で検査入院した際に肺癌であることが判明、それが腰にまで転移しておりすでに切除手術が出来ない状態との告知を医師から受け入院、5月から6月に抗がん剤投与、放射線治療などの闘病をしていた事が真の降板理由であった事が7月に公表された。同年8月に仕事復帰したものの、10月11日23時32分、死去、65歳没。生前から公私共に親しかった映画監督の大林宣彦が手掛けた映画には数多く出演し、2008年11月から公開された大林監督の作品『その日のまえに』が遺作となった。なお最後に公開されたのが「新宿インシデント」だが、撮影順では「その日のまえに」(2008年11月公開)が最後である。
(引用:ウィキペディア『峰岸徹』)
ちなみに椎間板ヘルニアや腰痛も金の病に含まれるものですから、峰岸さんは「金」の五行がアンバランスであったことが即座に分かります。峰岸さんの姓名を見てみましょう。
ご覧のように四大運に吉数を有するものの、三才は【金・火・土】と人格の火が天格の金を剋していることが分かります。
また相剋の強弱を見ますと、人格が23・陽火に対して天格が18・陰金ですので、「強い相剋」に当たります。外格には11・陽木があって人格の火を強めていますので、火は強く、したがって金は溶けてしまうほど弱いです。このような姓名上の相剋が、少なからず現実にもあらわれるということになりますが、その事象は「金が弱る」ということに他なりません。
さらに、先程も述べたように腰痛も金に属しますが、これは金が足腰を象徴するからです。このため足腰の弱い人は金の五行のアンバランスに気をつけるべきです。また骨も金と水に関わります。
肺がんで死亡した中沢啓治さんの例
中沢啓治さんは『はだしのゲン』の作者として有名な漫画家です。中沢さんの最後についてウィキペディアを参照します。
2008年に肺癌が発見され手術を行った。その後も肺炎や心臓病でペースメーカーを入れるなどして入退院は3度にわたった。
読者からの要望に応える形で太田出版からの依頼で『はだしのゲン 第二部 東京編』の連載を決意し、32ページのネームまで出来たところで、眼底出血により中断、周囲に迷惑をかけることを気にして連載は断念しその後のゲンは読者の想像に委ねるとした。
2009年1月に白内障の手術を行うも、網膜症と白内障で細かい絵が描けず体調も芳しくないことから、同年9月14日、正式に漫画家引退を表明した。同年12月8日、かねてから『はだしのゲン』の原稿を寄託していた広島平和記念資料館へ、現存する全ての漫画原画や『はだしのゲン 第二部』のネームなどを市に寄贈すると報じられた。
2011年(平成23年)8月、自身の生い立ちを語ったドキュメンタリー映画『はだしのゲンがみたヒロシマ』が公開された。
2012年(平成24年)12月19日午後2時10分、肺がんのため広島市民病院で死去した。73歳没。亡くなる直前には「好きなマンガを描いて、食べていけたんだから、こんな幸せなことはない。『ゲン』は俺が死んでも残る。『ゲン』が世代を超えて歩んでいってくれれば、それだけでいい」と語っていたという。21日に、本人の意向で家族葬を行った。死去の事実は同月25日に明らかになった。
(引用:ウィキペディア『中沢啓治』)
中沢さんの姓名は以下です。
前運と主運に大凶数を有し、三才は【木・金・水】と成功運に難がありますので、なかなか波乱の人生を生き抜いてきたことがうかがえます。ただし副運、総運に大吉数ありますので、後半生は徐々に恵まれる暗示があります。
重要な三才は【木・金・水】と天格・人格が相剋しています。天格は21・陽木、人格は28・陰金ですから、金は強い木を思うように剋せず、疲弊していることがうかがえます。これが人格が陽金だと随分事象も異なってきます。
さらに外格を見ますと、13・陽火があって、人格の金を強く剋しているのが分かります。この時地格に金を生じる土があれば大分ましになりますが、地格にあるのは水ですから、金はエネルギーを奪われて非常に弱く、すなわち大きな病を発する暗示があるというわけです。この辺りは四柱推命の判断方法と似ており、つまり人格と他格との相剋関係から、人格の強弱を計ることによって深刻さの度合いを知ることができるというわけです。
姓名を見る場合の要点は人格に限らず、どの五行が最も弱まっているか?という視点です。これが中沢さんの場合は金ですので、すなわち金の病を発する可能性が高いというわけです。また天格の木も剋されているため、木の部位も弱りやすいでしょう。
47歳という若さで肺がんで死亡した上田現さんの例
上田現さんは元々レピッシュというバンドで活動していたシンガーソングライターの方です。またウィキペディアを見てみましょう。
2006年 - 10月に肺癌と診断され、余命3ヶ月を宣告される。病名は「腰痛」と公表し、闘病のため音楽活動を休止。
2007年 - レピッシュの20周年記念ライブに参加。フジテレビ系列『僕らの音楽-OUR MUSIC-』で伊藤ふみお率いる「Kemuri」と共演した。
同年 映画『追悼のざわめき』(松井良彦監督・1988年公開作品)のデジタルリマスターに際して、版権の問題でオリジナルの楽曲が使えなかったため、二曲提供。
2008年3月9日 - 肺癌のため死去。47歳没。死の直前、家族に「僕はシリウスになって家族を見守っている」と言葉を遺した。
(引用:ウィキペディア『上田現』)
上田さんの姓名判断へのリンクは以下です。
四大運に凶数が多いことに加え、三才は【金・金・火】と相剋していますから、姓名は波乱の人生を物語っています。
天格と人格に金をもつため金はそれなりの力量がありますが、地格には13・陽火、外格にも4・陰火あるため、金は二格から剋されひどく弱まっています。すなわち金弱ですので、金の病を発する可能性大ということです。
ちなみに上田さんの場合は、先天運と姓名との兼ね合いも非常に悪いため、凶暗示が著しく強く、早世の暗示がありました。
以上、駆け足でしたが、『金の部位に病を発しやすい姓名の例』について説明してきました。次回は「水」です。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。