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坂井泉水さんが亡くなるまでの位相の推移を大運毎に解説~命名・改名によって位相が変化する事実

前回位相が運勢を決めるということを解説しましたが、位相(健康運位相)が極端に低下するとそれは生命力が最低レベルになるということですので、すなわち『生命の危機』ということになります。今日のこの点を実際・実例を元に見ていきたいと思います。

ところで位相は【先天運位相】+【姓名位相】+【大運流年位相】の三つで決定するということを前回お話致しました。これに沿って、今回は40歳という若さで亡くなってしまった女性ボーカリスト、坂井泉水さんの位相を解説してみたいと思います。

坂井泉水さんの原局+姓名位相

坂井泉水さんについては皆さんもご存知かと思いますが、音楽ユニット・ZARDのボーカリストとして有名になりました。しかし病弱だった坂井さんは次第に音楽活動もままならなくなり、様々な病気と闘病の後、とうとう2007年には大学病院内の高所から転落し、後頭部強打による脳挫傷のため死亡してしまいます。

そんな坂井さんの原局+位相を見てみましょう。ちなみに生まれた時間が分からない場合正確な先天運位相は分かりません。しかし、公にされている事象からおおよその位相は推定しておりますので、今回はこれを元に判断を行いたいと思います。

  • 先天運位相:低~中(40点程度と思われる)※命中に忌神が多い。日干が弱すぎる。可能性の高い昼(午)の生まれの場合、喜神活きず位相は低。しかし、時柱に喜神がある可能性も残り、その場合は中程度の位相となる可能性もあることから、低~中としています。
  • 姓名位相(出生名・蒲池幸子):低(30点ほど)※出生名の構造は人格に喜神の土(15)があるものの、それ以外すべて忌神で構成されています。また、五格構造も相剋が多く、位相は低です。
  • 合計:70 / 200
  • ※ちなみに私が予想した通り、以下のページには坂井さんの出生時間が12時(午)と記されています。なぜ12時の生まれである可能性が高いのかについては、後ほど解説致します。【出世時間の分かる有名人まとめ】

以上は先天運位相・姓名位相それぞれの満点を100点(合計200点)とした場合の計算です。すなわち坂井さんの位相は少し高めに見積もっても70点と低いわけですが、これに大運流年の干支作用し、-30~+30点くらいの幅で位相が変化していくことになります。

ちなみに上記点数の幅は大体これくらいという値であって、時には大運と流年との相乗効果によって、80点程度位相が上下することがあります。この例は、たとえばその年に大きな成功をした人が、その翌年に突然死するなど、位相が急降下するタイプです(先天運の構造によって起こる化学変化のようなもの、詳しくは四柱推命旺をお読みください)。

原局+姓名の位相が70点というのは低いほうであり、病弱傾向大です。またこれが大運・流年によって40点以下となる場合は、生命に危険があると見ます。

さらに、坂井さんは後に芸名を使用することになるため、当然これによる位相の変化もあり、その点も見ていきたいと思います。

坂井泉水さんが亡くなるまでの位相の変化

それでは坂井さんの出生~亡くなるまでの大運から総合位相を出してみましょう。ちなみに流年位相も大きく関わるのですが、一年毎の位相を出すと記事が大変長くなりますので、流年については重要な箇所のみ記載致します。

  1. 第一運【癸卯】(1976年~1986年):忌神運です。四柱推命サイトではないので細かい解説は省きますが、後に出てくる火旺運よりは位相高く、-5点程度と考えています。このため第一運の大運位相は平均で65点ほどですが、当然流年によって一年毎位相が変化することになります。
  2. 第二運【甲辰】(1986年~1996年):辰は木旺・土旺ですので、前半4年間は忌神で位相+5、後半6年間は喜神運となり位相+15点です。実際、坂井さんはちょうど土旺となる1990年から位相が上がり、『1990年8月にスターダストプロモーションの代表取締役であった細野義朗にビーイング社長である長戸大幸を紹介され、B.B.クィーンズの音楽コーラス隊(B.B.クィーンズシスターズ、のちのMi-Ke)のオーディションを受ける。オーディションでは落選するも長戸に才能を認められ、以後「坂井泉水」として音楽ユニット「ZARD」結成の準備に入る。(ウィキペディア)』という境遇に至っています。なおこの時に『坂井泉水』の名を得ており、姓名の三才構造が良く、加えて1991年からの3年間において大なる喜神が巡り、その時期のみ位相が140点程度まで向上しており、大きな成功をしました。
  3. 第三運【乙巳】(2006年~2016年):しかし、この大運に入ると運気が一変します。その理由は、巳火は坂井さんの原局にある午・未と火の方合を形成する可能性があるためです。これが、坂井さんの生時が12時ではないかと予測した理由であり、前述した位相の急激な変化を起こすのもこの方合です。火の方合が起きていたとすると、位相は大運において-20点以上(総合位相50点)、さらに流年に火や木が巡る場合はそれからさらに-20点程度(総合位相30点程度)となりますので、生命に危険が起こる水準です。すると位相は前の大運の成功期から100点以上も下降したことになり、当然境遇も急落となります。

そこで、この第三運における流年運の流れを、もう少し詳しく見ていきましょう。ちなみに武田氏は、その人の実際的な幸不幸は大運の作用(直接的な作用)ではなく、むしろ流年の干支による作用で起こると言っています。

坂井さんの第三運【乙巳】は、1996年から開始しており、ウィキペディアを見ると『2000年以降、子宮筋腫、卵巣のう腫、子宮内膜症と次々に病気を患い、通院の日々が続いた。2000年に自曲「Get U're Dream」がNHKのシドニーオリンピック放送時のテーマ曲になった縁から2000年のNHK紅白歌合戦の出演に前向きだったと報じられたが、その後「体調がすぐれないため」として出場を辞退した。』とあります。

子宮筋腫というのは、水の部位ですので、水がアンバランスになって起こる病です。最も多い五行バランスは、土と火の大過による水の不及現象ですが、坂井さんの場合はこの大運期に火の方合が起こっていたと考えられるため、火の大過によって水が干上がってしまい、子宮や卵巣などが病に冒されたと推測できます。

では、この大運下の位相は実際どのようになっていたのでしょうか?坂井さんが闘病していた大運下の流年運を、一年毎に見ていきたいと思います。

  1. 【1996年】丙子(水運):忌神の子水が巡りますが、火を制するため喜の作用。位相は+15点
  2. 【1997年】丁丑(水・土運):地支の丑は納火するため位相+15点小康を得る
  3. 【1998年】戊寅(木運):寅は火を勢いづかせます。位相-20点。記事にはありませんが、健康相当悪化しています。
  4. 【1999年】己卯(木運):卯木だが天干の己によって小康。位相-10点。
  5. 【2000年】庚辰(木・土運):辰土が日干を守るため小康。位相+20点。2000年以降体調悪化がひどくなると書かれていますが、その理由は後の流年を見ると分かります。
  6. 【2001年】辛巳(火運):巳火が火に加勢する。位相-15点。非常に危険な運気に入る。闘病中。
  7. 【2002年】壬午(火運):午火が火に加勢する。位相-15点強。火が強すぎて天干の壬水はすぐに蒸発。闘病中。
  8. 【2003年】癸未(火・土運):躁土は金を生じることができず、位相-10点。闘病中。
  9. 【2004年】甲申(金運):申金が巡るも天干の甲木と相剋し金弱、位相+0点。闘病中。
  10. 【2005年】乙酉(金運):酉金によって日干は若干の生助を得る。位相+10点だが、大運によるマイナスがあるため総合位相は60点未満。闘病中。
  11. 【2006年】丙戌(金・土運):死亡直前の重要な運気です。天干に丙火あらわれ火に加勢、さらに地支の戌土は生金せず、火と結託してしまうため位相-15点瀕死です。『仕事中に体調が悪化したため、病院で検査を受けたところ子宮頸癌が発見される。6月1日に慶應義塾大学病院で病巣の摘出手術を受け、7月に退院。』
  12. 【2007年丁亥(水運)】:亥は子と違い、蔵干に木を有するため、水->木->火と加勢。よって火強となり、位相は-15点、日干(金)が燃え尽きることになりました。坂井さんが死亡したのは2007年の5月(巳火)でした。

とこのようになっており、私の計算方法では、やはり位相が30~40点程度(200点満点中)まで落ち込むと、生命に危険があるようです。もちろんその場合の亡くなり方も様々ですが、やはり病気と事故が多いようです。※ちなみに、自殺者の位相も当然低くなっています。

しかし、もう一つ忘れてはいけないのは、坂井さんの芸名が健康運位相をさらに下げてしまったという事実です。

坂井さんの芸名【坂井泉水】が位相をさらに下げ、そこから病弱の運命を辿ることになった~もし高位相の芸名であれば死ぬことはなかったという事

話がややこしくなるためこれまでは芸名の位相には触れてきませんでしたが、当然【姓名は生命】の原則により、芸名の位相も考慮するべきです。しかしながら、芸名や通名の位相をすべて考慮することになると、芸名を沢山もつ人はすべての姓名の点数を足したり引いたりすることになり、どこまでもプラスあるいはマイナスになってしまう可能性があることから、やはり最大値を定める必要があるのです。

そうすると、やはり姓名位相はそれ自体で100満点と考えることが理論的と言え、坂井さんの本名【蒲池幸子】と芸名【坂井泉水】を100点の中で分け合うという形で計算することになります。この分配の比率については、実際姓名の使用方法・頻度などにも依るため厳密に区分けをすることはできませんが、坂井さんがZARDの【坂井泉水】として非常に有名になったということは事実ですので、ここでは本名を50点、そして芸名を50点として位相を計算してみたいと思います。

冒頭で出生名の位相は30点程度と判断をしました。それでは芸名の位相はどの程度なのでしょうか?以下に芸名の五格構造を示します。

  • 坂井泉水:天格・11・陽木、人格・13・陽火、地格・13・陽火、外格・11・陽木、総格・24・陰火

ここまでお読みになられた方は一種の恐ろしさを感じるかもしれませんが、実は坂井さんの姓名五格はすべて忌神の木と火で構成されており、これによって位相はさらに低下していたのです。この姓名の位相は坂井さんにとっては20点程度になりますので、本名とあわせると50点、両方を100点満点で考えると25点ということになり、改名後さらに総合位相が5点ほど低下していることが分かります。

しかも、五格に存在するのは坂井さんが最も忌む陽火(13)であり、なおかつ木と火が相生するため健康運位相だけで見れば最低です。また五格は全部吉数ですが、健康運に対しては全くプラスに作用していないことが明らかです。

ただ、姓名は三才の配置が相生するため社会的な成功運は強く、1990年に芸名を得た後、喜神運に入って成功することになりました。しかし、すぐに位相が急落し健康に問題が出ることになったわけです。つまりこれは何を意味しているのかというと、芸名がもっと高位相のものであれば、坂井さんが死ぬことはなかったということなのです。

以下の姓名構造だと坂井さんの位相はどうなるでしょうか?

  • 坂井[5][13]:天格・11・陽木、人格・19・陽水、地格・18・陰金、外格・20・陰水、総格・29・陽水

以上の姓名は、金と水が四格を占めますので、芸名の構造とは全く異なります。最も強いのは水で、これは人格・外格・総格の三つにあるため、一気に水強となります。しかし、水は忌神ですので位相は中、60点程度となります。これを本名の位相とあわせると原局位相40点+姓名位相(30+15=45)=総合位相85点となり、位相は平均以下ですが、生命力の著しい低下は防げています。

これに大運と流年のマイナスが加わっても先ほどの水準までは位相は低下しないため、死を免れることになります。

また姓名は水が強いため、火の方合が起こっても消火能力が働きます。さらには、

  • [15][4][3][2]:天格・19・陽水、人格・7・陽金、地格・5・陽土、外格・17・陽金、総格・24・陰火

こちらの場合三才は【水・金・土】となり、喜神が最も強くなります。このような喜神を中心に構成することが本来は最も良く、坂井さんにとっても吉となるものです。火強の運勢の場合も、地格の土が納火、天格の水が制火するという作用が起こるため、病弱が起こらないのです。

以上の姓名の場合、位相は高となり、80点程度を付けています(総格が土の場合、もっと位相が高くなります)。ですから上記姓名の場合は総合位相が95点程度となり、平均的な健康運を得ることになりますので、40歳という若さで死亡するということは理論的に起こらないということになるのです。

このように姓名が位相に大きく関わるということは、改名の度に位相は変化しているということになり。特に女性は結婚によって姓が変わることが多いため、改名の度に位相をチェックすることが望ましいでしょう。

吉数にこだわるとむしろ不幸になる可能性があるという事

よくご質問を受けることですが、凶数が入っているとやはり怖いという方がいます。これは言わば当然のことであり、なぜなら通常の姓名判断では、古来から定まっている吉数をもてば運勢は順風で、凶数をもてば運勢が悪くなるということを声高に言っているからです(虎の舞の自動鑑定でもこれを採用していますので、否定はできません)。

ただ、当サイト内で紹介している吉数ばかりでも不幸な生涯を辿った方々、反対に凶数ばかりでも成功と幸福を得ている方々を見ることで、吉数にこだわるとむしろ位相が低下してしまう、不運をもたらす姓名になってしまう可能性があるということなのです。

今回ご紹介した坂井さんの例が示すように、この事実を知ることによって、むしろ吉数にこだわることのほうが『怖い』ことに思えてくるでしょう。

今回、この点について坂井泉水さんの例を取り、事実としてご紹介してみた次第です。最後までお読みいただき誠にありがとうございました。