家族で同一数配置(同格同数)の名前は良くない(凶暗示)という迷信についての解説
今回はタイトル通り、【家族で同一数配置の名前は良くない?】ということについて解説したいと思います。今回この件を記事にしたのは、ご質問・ご要望が非常に多いためです。
この件については他の記事(ページ)でも取り上げていますが、あらためて警戒の意味を込めて投稿することに致しました。
まず結論から言うと、【家族で同一数配置(同格同数)の名前】であっても全く問題ありません。問題ないどころか、もし先天運とのバランスが取れているのであれば、人格・地格などの同数は相性が良くなりますので、好ましいことなのです。
現に私の家族においても、私・長男・次男の数配置が同一ですが、健康そのものですし、家族も仲が良く幸福です。兄弟の関係も良いです。なぜなら、同じ数配置だと姓名上においては同一の気質となるため、理解があり、概ね相性も良好となるものです(もちろん先天運における相性はまた別です)。
このため家族で同一数配置はダメだから、別の数配置・構成にしようとすることで、むしろ運勢の悪い名前をつけてしまうという可能性があり、警鐘の意味を込めて記事を書いています。
家族で同一の数配置だと運勢が対立する?
他サイトをのぞいてみると、『家族で同一の数配置だと運勢が対立する』なんていうかなり馬鹿げたことを言っている占い師がいます。まず、運勢が対立するとはどういうことでしょうか?同じ運勢をもつため、ぶつかりあって伸び悩むとでも言いたいのでしょうか?
だとすれば、『相性』として説明するのが妥当でしょう。『相性』は先天運および姓名の相生・相剋関係等で説明ができますし、相性が悪ければやはり、特に精神が未成熟な子供たちは傷つけ合うことが多くなります。たとえば、姓名の人格11(陽木)に対して、人格17(陽金)の場合は、性質の違いから意見の食い違いも多く、なおかつどちらも気の強い頑固な性格であるため、ぶつかりやすいと言えるのです(それでもうまくやっていける例はよくあります、これは先天運で説明できます)。
また対立関係が家族に限定されている点も変です。なぜなら、もし『同一数配置だと運勢が対立する』のであれば、友達・親族・上司など、身近な人であればあるほど対立する可能性があるためです。距離が近づけば対立するのか?それとも血縁関係にあるから対立するのか?この点は謎ですが、やはり非常に不明瞭です。
そしてもし距離的に近いために『同一数配置だと運勢が対立する』のであれば、友達としても同じ数構成をもつ人は避けた方が良いのでしょうか?だんだん馬鹿らしくなってきました。
また家族であれば、同一数配置でも家族離散をすれば救われるのでしょうか?夫婦だと離婚すればいいのでしょうか?おそらくそうなんでしょう。
同じ数配置でも絶対に同じ運勢にはならない
そしてこの点を強調したいのですが、生年月日時間が同一であり、なおかつ姓名構造も全く同じでなければ、理論上は全く同じ運勢にはなりません。当然父母兄弟ですので、ほとんどの人が異なる生年月日時間に生まれてきていますので、同一姓名だとしても同じ運勢にはならないのです。
したがって上記にあげた、『同じ数配置だと運勢的に対立する』ということが自体がナンセンスと言えます。運勢は主に、原局(四柱)+大運+流年+姓名で判断しますが(私の場合)、姓名だけに固執している点もおかしな話です。
そもそも姓名構造が同じでも運勢は同じではないのだから、対立しようがないでしょう。
兄弟同士で同じ数配置だとどちらかが駄目になる?
上記の話もよく聞きます。これは実は同格同数の系譜で、かなり昔(明治時代)からあるのですが、家族兄弟で運勢が衝突を起こして互いを剋すため、どちらかが駄目になるというような話です。しかし根本の部分を考えると、やはりなぜ運勢が対立するのか?という疑問点にいきつくのです。
兄弟の相性がひどく悪かったり、育った環境が悪かったりすると、激しく対立してしまう兄弟がいることは事実です。しかし運勢的な対立というのは全く次元の異なる話であり、目には見えないことから、無知な人を脅かしやすいのです。
上記のことから、占いにおいては今でも『無知な人や不幸な人を脅かし金を巻き上げるための占い』が一定数あり、私にもよく相談がきます。つまり、人を脅かせばいい話なので、何でもいいからでっちあげてあれは悪い、これは絶対に不幸になる!とやるわけですね。
以下に、そのような姓名判断の暗示について少しだけ載せておきます。
- 陰陽配置占い(白と黒の配置で占うという何の根拠もないやつです。易占いとの関連性もありません)
- 忌字(この文字を使うと不幸になる、というやつです)
- 同格同数(対立したり、事故にあったりすると脅かす)
- 社会運・家庭運・内運
- 天格(姓)が凶数だと一家が不幸になるという暗示(全国の前田さんはどうなるの?)
などなど、非常に沢山ありますが、要は何でもいいので根拠なしです。
その者の運勢はその者に固有のものであり、同一運勢であっても対立しない
そこで重要な結論は、『その者の運勢はその者に固有のものである』ということであり、運勢と相性は全く別の概念だという点です。この点を理解していただくと、『家族で同一の数配置だと運勢が対立する』という話が非常に馬鹿げていることが分かるでしょう。
たしかに相性というものはあり、相性が悪いことで仲良くできなかったり、何か気持ち的に受け付けなかったり、ひどい場合は対立してしまうということはあります。しかし運勢は相性とは全く異なります。たとえ百歩譲って運勢が同一であったとしても、対立のしようがないわけです。
すなわち結論、『その者の運勢はその者に固有のものであり、同一運勢であっても対立しない』ということになります。
おまけ~寡婦運の暗闘について
現在の姓名判断の基礎を築いた熊崎式姓名判断では、書籍に『既婚女性が寡婦運数をもつと夫と運勢的な暗闘を起こす』と書いてあります。これがまさに運勢的な対立ではないか?と思われるかもしれませんが、実はこれは運勢同士の対立というよりも、寡婦運数をもつことによる気質への影響、およびその気質を根拠とする対立だと私は解釈しています(熊崎氏がどう考えていたかは難しいところですが)。
現に寡婦運数をもつ方、および寡婦運数をもつ旦那様からも色々とご相談をいただきますが、やはり夫に対して辛く当たってしまう・夫が憎らしく感じる・夫と喧嘩が絶えない・偉そうな夫が許せない等の話をよく聞きます。
また私の身の回りでも、寡婦運数をもつ既婚女性は夫を尻に敷く、小言がかなり多い、あるいは夫を省みず内助の功が薄い、等のことがよく見られますので、運勢的な暗闘というよりも、気質として夫と対立しやすいという風に理解する方が良いでしょう。
もちろん寡婦運数をもっていてそれなりにうまくやっている既婚女性もいますが、その場合は旦那様が特に優しいか気遣いがうまい場合が多いようです。
なぜなら、寡婦運数とは頭領数のことで、非常に強い気質をもつためです。いわゆるリーダー的な気質で胆力があり、頭の回転も早いため、頼りない夫だとすぐにカチンときてしまうのでしょう。そのため、結婚運・家庭運はやや悪いですが、女性としても社会的成功運はむしろ強く、成功者も多くいます。