2016年1月28日、自民党所属の甘利明氏が、最近週刊文春が報じた「金銭授受疑惑」の責任を取ることを理由に、内閣府特命担当大臣(経済財政政策)を辞任することを表明しました。この報道や疑惑に対し自民党内では「わなにはめられた」との声もあがっているようですが、確かにその姓名には強い「剋」の暗示があらわれており、転覆・没落は避けられない悪運が見て取れました。また、甘利大臣だけでなく、一連の事件に関わった彼の政策秘書や大和事務所所長らの姓名も明らかにしていきます。それでは鑑ていきましょう。
まずはこの疑惑の概要を、週刊文春の記事を元に極簡単におさらいしていきます。「金銭授受疑惑」の告発を行ったのは千葉県にある建設会社『S』の総務担当者である
一色武という人物。S社に勤める一色氏は、道路建設を巡って度々トラブルになっていた独立行政法人都市再生機構(UR)との間の補償の問題を解決したいという思いから、甘利氏が地元に構える『大和事務所』を訪ねました。そこで大和事務所の所長は一色氏の話を真剣に聞き、『私が間に入ってシャンシャンしましょう』などと受け、難航するS社とURとの補償問題を進展させていきます。後、S社はURからトラブルの補償金約二億二千万円を手にすることに成功。一色氏はその見返りとして大和事務所を訪れ、現金五百万円を渡したと言います。
ここで出てきた大和事務所の所長というのは、甘利氏の公設第一秘書でもある
清島健一という人物です。その姓名を見ると三才配置は【木・木・木】の大吉で、これは彼の思惑通りに事が運ぶことを示しています。また主運に独立権威の象を示す頭領運、副運に知恵充満の象を司る13数が出ていることから、この一連の事件を主導した、非常にやり手の人物だと分かります。しかし、総運には破滅運である大凶数34が出ています。総運は物事の結果をあらわす部位ですから、清島氏の行動はその後自身を破滅へと向かわせることになります。
「タカリ」はじめた清島所長と鈴木秘書
しかし、S社とURとのトラブルはこれで終わりではありませんでした。URの工事がきっかけでS社の敷地のコンクリートに亀裂が入り、これを巡る補償の問題も持ちあがったのです。そこで一色氏は再び大和事務所を頼り、今度は甘利大臣に直接会って話をし、その場で現金五十万円を渡します。甘利大臣はそれを『ありがとう』と言って受けます。しかし、その後半年経ってもS社とURとの補償問題は進展しません。その頃には、甘利事務所の政策秘書である
鈴木陵允という人物も補償交渉に加わっていました。三才配置【金・水・水】は清島所長と同じく成功運が強く、概して彼の目的は思い通り達成されます。しかし主運・前運に大凶運である20数が重なり、加えて人格・地格が【水・水】であるところを見ると、その運勢は「次第に凶兆を発し流亡・孤独となる暗示なり」であります。
やがて、清島所長や鈴木氏らは「タカリ」のように一色氏に金銭提供を迫るようになります。文春の記事によると、一色氏はURとの補償問題などを解決するための「口利き料」として、フィリピンパブやキャバクラで度々二人を接待し、何度も万単位の商品券を渡したり、鈴木氏には高級車レクサスを要求されたこともあるなど、その総額は数千万円にも上るといいます。しかし、そのような「タカリ」行為に不安と怒りを覚えた一色氏は、遂に甘利事務所と決別することを決め、それまで「自分の身を守る手段」として記録しておいた、清島所長などとのやり取りの音声や領収書、メモなどを証拠に告発、このような記事となりました。
現在、大和事務所の清島所長は失踪したとの噂も広がっています。この男の総運にある34数は、「一度凶来たるときは凶は大凶を生じて大困難」という暗示があり、清島氏の運命がこの事件を機に一転したことがうかがえます。また34数には「刑傷罪科」という暗示があり、これはつまり何らかの犯罪に関わる可能性が高いということです。もちろんこれは被害者である場合もあります。さらに34数は離散運であり、配偶者・子供との縁がひどく薄い運勢ですので、末は家族とも離れ離れになる暗示があります。
没落・悲運の象ある甘利氏の名前
甘利明。その三才配置は【木・土・水】の大凶であり、中途挫折・没落の象を示しています。具体的に没落の暗示を示しているのは、人格・地格関係の【土・水】の部分です。この関係は上に土があってその下を水が流れていることから、陥落・陥没運などと言い、内部的な欠陥や不祥事によって没落してしまう暗示があります。たまに道路などでその下の水道管が破裂し、その後地盤が緩んでアスファルトが陥没してしまう現象がありますが、イメージとしてはそれに似ています。ですからこの配置のある者は余程注意して物事を進めなければならず、甘利氏はそのような周囲への注意・警戒心が不足していたと言わざるを得ません。
さらに総運は「物の割れんとする象」「進退窮まる」など破滅の凶兆ある20数です。総運は後半生や晩年の運勢をあらわすと同時に、すべての物事の結果をあらわす運格ですから、これは甘利氏の政治家としての最後も暗示しています。甘利氏が政治家として、結果どのような形で幕を閉じるかは分かりませんが、このような不祥事を起こしたのですから終わりは暗いものとなるでしょう。またこの数は病難・精神減退などの凶相もありますから、晩年は健康にも要注意です。
※今回はあくまで週刊文春の記事を元に作成しました。今回の事件の発端となった、告発者である一色武という人物そのものへの疑惑や、S社(薩摩興業株式会社と言われている)そのものへの疑惑、はたまた清島所長が悪意をもって工作したのではないかという疑惑などがあることも一応添えておきます。