後半生や晩年において特に困窮しやすい姓名とは?
今回は後半生の運勢が特に低迷する傾向のある姓名について解説してみたいと思います。私の見解では、姓名の運勢を司るのは以上の三つ、すなわち四大運・三才・先天運とのバランスですので、この三つの項目それぞれについて、後半生の運勢を解説してみたいと思います。
後半生の運気を司るのは『総格』
このことについては皆さんもよくご存じだとは思いますが、後半生の運気を象徴するのは『総格』です。また、総格は四大運の項目となります。ただし厳密には、四大運として語る時は総格ではなく総運と言います。
私も数多くの姓名を見てきましたが、やはり総格に吉数をもつ人は後半生の運気に恵まれやすい傾向が確かにあると感じています。逆に言えば、四大運についてはこの総格に凶数がある場合は、特に晩年において生活困窮・孤独・病弱傾向があると見ます。
ただ中には、後半生の運気を司るのは天格だと言っている占い師の方もいますので、これについても少し検討してみましょう。『天格』ですが、これは姓の部位ですので、先天的要素の強い部位です。基本的に先祖代々の天格は、名の部位である地格と合わさって初めて五格や三才を生じる部位であり、天格そのものの運勢は判断しません。
それでは、なぜ地格は運勢を論じるのに天格は論じないのか?ということについては、名は自分自身に付された名前であるため、当然自ずとそこから性質や運気が発するためです。対して天格は家系の象徴であり自分自身とは元々別個の存在であるため、天格そのものの数意は、自分自身の運勢とは切り離して考える必要があるというわけです(ただし、名と合わさった時に五格と三才を生じ、その者の運勢を間接的に左右することになる)。
また天格が自分自身の運勢を支配する、すなわち後半生の運気を司ることになりますと、例えば姓が凶数となる『前田さん』などは全員後半生は悪運に苛まれるという大変おかしなことになってしまいます。もちろん運の強い前田さんもいますし、姓が凶数でも晩年運に恵まれている人は沢山います。
三才・基礎運に相剋がある人は晩年困窮しやすい
ただし総格に吉数があるからといって安心することはできません。なぜなら、姓名の柱とも言える三才配置が四大運の吉凶を大きく左右するためです。私の見解では、三才の基礎運に難がある方は、特に後半生において困窮しやすい傾向があるようです。
基礎運とは、人格と地格の五行関係のことであり、主には健康運や境遇運を司る部位のことです。この基礎運が脆いと病弱傾向となるため、特に体が衰えてくる後半生にその病弱傾向が強まる暗示があるのです。また、特に【火(人格)水(地格)】や【水(人格)土(地格)】など人格が地格に強く剋される配置の方は、突発的な波乱(不慮の病難や災難)による没落も多く、これは大変興味深い暗示となっています。
実例として、最近奈良市中町の雑木林で遺体で発見された【笹岡順子さん(56)】の姓名をうかがってみましょう(姓名が鑑定ページへのリンクになっています)。
笹岡さんの姓名は、主運と副運に凶数があり、なおかつ後半生の運気を司る総運に大凶数と言われる34があります。さらに三才は【水・水・土】という配置で、人格の水が地格の土に強く剋されています。厳密には、同じ水土の相剋でも陰陽によってその度合いが違うのですが、笹岡さんの場合は陰水・陽土の関係のため最も凶意が強くなります。
また三才は対人運を象徴する部位でもありますので、相剋があると家族や周囲の人達と相剋(対立・不和・離縁)関係となることが多く、この点も注意が必要です。笹岡さんの場合は、人格と地格の相剋ですが、人格に対して地格は自身の子供を象徴する部位でもあり、家族縁が薄いことが見て取れます。
先天運とのバランスにおける後半生の運気
そしてまた、姓名と先天運とのバランスも運勢に大きな影響を及ぼします。先天運においては、大運(その人における10年毎の運勢で最も大きな影響力がある)の運気が大きく影響するため、後半生の大運に強い忌神運が訪れている人は後半生において何らかの波乱や困窮の暗示と言えます。
しかし先天運と姓名とのバランスが良い場合は、忌神運でもそれほど大きな災いなく平穏を享受できることが多いのです。これは理論的には、先天的な悪運期というのは五行のアンバランスによって生じるため、姓名と先天運の五行バランスを整えることにより、忌神運(五行バランスが偏る時期)でも大きな凶とはならないということなのです。
また、先天運と姓名のバランスは特に健康運に極めて大きな影響があるため、当サイトの命名サービスでは先天運解読必須としております。逆に言えば、先天運を見ない命名サービスはその者の五行バランスを大きく偏らせてしまう可能性を秘めているため、私から見ると大変危険であると感じています。
なぜなら、病弱傾向の強い方の姓名をうかがうと、ほぼ全員五行バランスが大きく偏っているためです。また私の命名サービスのご依頼者様の中にも、子供が病弱で心配だという依頼が度々ありますが、やはり忌神が多い姓名ばかりなのです。つまり先天運とのバランスを取るとは、良運を得る上では極めて重要なことなのです。特にウェブ上にある命名サービスの中には、至極安易に命名をされる場合も多々あるようですが、そういう人は姓名というものが当人の気質や運勢にどれほど強い影響を及ぼす力があるかということを全然理解していないということですので、誠に遺憾と言えます。
なお私は先天運を見るためには四柱推命を用いていますが、四柱推命については大変奥が深いため、ここでは割愛させていただきます。
ということで、やはり先天運と姓名のバランスが良い場合も、当然後半生の運勢には恵まれやすい傾向となります。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。